訪問診療

訪問診療とは？

訪問診療とは、医師と看護師が患者様のお住まいに訪問して、その場での診察や治療を提供する医療サービスです。通院が困難な患者様の健康状態を維持・向上させるために、定期的な訪問や緊急時の往診を実施するとともに、他の医療や介護サービスとの連携をはかります。

訪問診療と往診の違い

訪問診療

訪問診療は、通院が難しい患者様のQOL（生活の質）を維持するために、あらかじめ計画された日時に医師や看護師が患者様のご自宅を訪れるものです。診察から検査、治療、お薬の処方といった診療を行います。

通常、2週間に1回のペースで訪問しますが、患者様の病状によっては毎週の訪問も可能です。万が一、訪問日以外に患者様の状態が急変した場合は、往診いたします。

往診

往診は、急な体調の変化や病状の悪化に迅速に対応するものです。患者様やご家族からの要請に応じて、医師が患者様のご自宅を訪れ、適切な診療を行います。

訪問診療の対象となる方

訪問診療は、通院が困難な方が対象となります。年齢や性別、疾患の種類や病状の重さに制限はございません。訪問診療の対象となる方の主な例は、以下の通りです。

• 通院することが体力的・環境的に困難な方
• 在宅での治療や療養を希望する方
• 退院後の継続的なケアやサポートが必要な方
• 認知症の方
• 長期間の寝たきりの状態の方
• 末期がん、神経の難病、重度の障害を持つ方
• 慢性的な呼吸器の疾患で療養が必要な方
• 胃ろうや尿道カテーテルの使用を必要とする方　　　など

※具体的な訪問診療の対象については、当クリニックのスタッフまでお気軽にお問い合わせください。

訪問診療のエリア

訪問診療の具体的な対応エリアやその範囲に関しては、地域連携室へお問い合わせください。

訪問診療の内容

血液検査、心電図、超音波検査（エコー）といった各種の検査、そして点滴や注射などの治療を適切に行います。また必要な薬剤の配達も、連携する調剤薬局を通じて実施いたします。

24時間の緊急対応体制

当クリニックは、在宅医療を受けている患者様の安全と健康を第一に考えています。そのため、「緊急連絡先」を明記した資料をお渡ししており、何か問題や緊急の事態が生じた際には、24時間いつでも往診（または訪問看護）いたします。

往診が難しいケース

以下のような状況では往診が難しく、電話での対応や、当クリニックからの指示に従って、患者様・ご家族自身で最寄りの救急病院へ受診していただく場合がございます。

• 明確な他科の疾患で、専門の医師による診察が必要な場合（例：骨折や特定の皮膚疾患など）
• 速やかな対応が求められる状況（例：大量の出血や意識の障害）
• 他の患者様の訪問診療中で、往診が難しい場合　　　など

訪問診療の流れ

1.ご相談

訪問診療を希望される方やそのご家族は、まずは当クリニックへお問い合わせください。ご相談のうえ、初回の訪問日を決定いたします。

2.初回訪問

医師や看護師がお住まいに訪問し、現在の健康状態の確認や、必要な検査・治療を実施いたします。患者様の日常生活や環境に合わせて、最適な治療方針を提案いたします。

3.定期的な訪問

治療方針にご納得いただけましたら、それに則って定期的に訪問いたします。