健康診断・予防接種|羽曳野市はびきので内科・循環器内科 きのうクリニック|特定健診 インフルエンザ 肺炎球菌

健康診断・予防接種

健康診断

健康診断は、診察および各種の検査を通じて健康状態を評価し、健康の保持や、生活習慣病などの予防・早期発見に役立てることを目的として行われるものです。なお、健康診断には、特定健診、自費健診、企業健診など様々な種類があり、受ける項目もそれぞれ異なります。

当クリニックでは、平成20年度より、法律で決められた「特定健康診査(特定健診)」をはじめ、労働安全衛生法に基づく「雇入時の健診」や「定期健診」などの企業健診のほか、自費による健康診断、いわゆる「自費健診」も行っています。

特定健康診査について

特定健診とは、生活習慣病への罹患リスクを高くするメタボリックシンドロームを早期のうちに発見するための健康診査です。当クリニックは「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて、「特定健診」と「特定保健指導」を行っています。
なお特定健診を受けた後、健診結果のうち肥満・血圧・脂質・血糖と問診票の結果から、その必要度に応じて、特定健康保健指導を実施します。

雇入時の健診、定期健診

雇入時の健診および定期健診の主な内容は以下の通りになります。

雇入時健診

事業者は常時使用する労働者を雇い入れる際は、その労働者に対して、下記の項目について、医師による健康診断を行わなければなりません。
(労働安全衛生規則第43条)

  • 既往歴、業務歴の調査
  • 自覚症状、および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力、聴力の検査、および腹囲の測定
  • 胸部X線検査
  • 血圧の測定
  • 貧血検査(血色素量、赤血球数)
  • 肝機能検査(ALT、AST、γ-GT)
  • 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査(空腹時血糖、またはHbA1c)
  • 尿検査(尿中の糖、および蛋白の有無の検査)
  • 心電図検査
定期健診

事業者は年に1回(深夜業や坑内労働などの特定業務従事者は年2回)以上、定期的に下記項目の健康診断を行わなければなりません。
(労働安全衛生規則第44条)

  • 既往歴、業務歴の調査
  • 自覚症状、および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力、聴力の検査、および腹囲の測定
  • 胸部X線検査、および喀痰検査
  • 血圧測定
  • 貧血検査
  • 肝機能検査(ALT、AST、γ-GTの検査)
  • 血中脂質検査(LDL コレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  • 血糖検査(空腹時血糖、またはHbA1c)
  • 尿検査(尿中の糖、および蛋白の有無の検査)
  • 心電図検査

※身長・腹囲、胸部X線、喀痰、貧血、肝機能、血中脂質、血糖、心電図の各検査については、医師が必要でないと認めた場合には、省略することができます。

自費健診について

なお健康診断を目的として検査を受ける場合、健康保険は適用されません。その場合は「自費」(※ただし、検査項目は自分で選択することは可能)による健診となります。

なお、自費健診の結果、何かしらの病気が発見された場合には、以後、その病気の診療につきましては健康保険が適用されます。

予防接種

当クリニックは、ワクチンによる予防接種として、インフルエンザと肺炎球菌のワクチン接種を行っています。
ワクチンは、感染症の原因とされる各種の細菌やウイルスの病原性を弱めたり、また、それらを無毒化したりすることでつくられます。これを注入することで、体内に抗体(病原体と結合し、それを体内から除去するように働くたんぱく分子)をつくらせるようにします。それにより、当該感染症に罹りにくくするほか、もし感染したとしても重症化するリスクを減らします。そのほか、感染症の流行を阻止する(集団免疫)という目的で行われます。

インフルエンザワクチン

インフルエンザウイルスによる急性呼吸器感染症がインフルエンザです。このウイルスに感染すると潜伏期間(1~3日ほど)を経て発症し、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状のほか、普通の風邪と同じように、喉の痛み、鼻水、せきなどの症状も現れます。また小児では、痙攣や中耳炎のほか、急性脳症の症状がみられることもあります。このほか、高齢者や基礎疾患をもつ方は肺炎を併発するなど、重症化する可能性もあります。

このインフルエンザを予防するのに最も有効と考えられているのが流行前のインフルエンザワクチンの接種です。同ワクチンは接種してから効果が出るまでに約2週間かかりますが、その効果は約5ヵ月間持続します。日本の場合、例年12月~翌3月頃にインフルエンザが流行していますので、毎年12月中旬頃までに接種するようにしてください。

なお、インフルエンザウイルスは毎年少しずつ性質を変えて異なるタイプが流行しますので、それに対抗するためにも、予防接種は毎年行うようにしてください。

肺炎球菌ワクチン

細菌やウイルスなどの病原微生物が肺に感染して炎症を起こしている状態が肺炎です。呼吸器の防御機能が病原微生物を排除できなかった場合や、病気やストレスなどにより免疫力が低下しているなど、感染力が防御力を上回ってしまうと、病原微生物が上気道から下気道、そして肺にまで入り込んで感染し、肺炎を発症するのです。肺炎は高齢者の方や基礎疾患を持っている方などにかかりやすく、しかも治りにくいという特徴もあります。

このように高齢者の方や基礎疾患を持つ方はとくに注意が必要ですが、肺炎予防に最も有効と考えられているのが肺炎球菌ワクチンの接種です。肺炎球菌とは、肺炎の原因菌の中で最も多い菌(大人の肺炎の20~40%は、この菌が原因)であり、この肺炎球菌ワクチンを接種することで、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防するほか、重症化のリスクを減らすなどの効果が期待できます。

また、インフルエンザワクチンの接種を併せて行うと、肺炎予防の強化にもつながります。そのため、肺炎予防には、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの併用接種が推奨されています。

なお、肺炎球菌ワクチンは主に高齢者(65歳以上、もしくは60歳から65歳未満の方で、心臓・腎臓・呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方)を対象としていますが、接種の一部費用を公費で負担する定期接種となっております。対象となる方は毎年異なりますので、お住まいの自治体(市区町村)の公式ホームページをご確認ください。

※肺炎球菌ワクチンは接種後5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがありますので、再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。

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