エコーガイド下治療（神経ブロック注射）

エコーガイド下治療について

エコーガイド下治療とは、超音波画像を用いて治療を必要とする正確な部位を特定し、薬剤を注入するなどの治療です。正確な部位に薬剤を注入ができ、効果的に痛みの緩和などを図れるようになります。

例えば神経ブロックでは、エコーガイドを使用することで神経の位置を正確に特定し、より効率的かつ安全に治療を行うことができるようになります。

エコーガイド下治療のメリット

診断的治療を実現

超音波装置（エコー）を使用することにより、低侵襲かつ安全な診断を行うことができます。またエコーガイド下で注射を行うことで、どの部位にアプローチしたのかが明確になり、これにより診断と治療を同時に行うことが可能となります。

即時的な治療効果の確認

エコーガイド下治療では、治療効果を即座に確認することが可能です。効果が十分でない場合、その場で病態を再評価し、迅速に障害部位を特定することができます。

これまで困難だった部位への注射が可能に

エコーガイドを使用することで、これまで治療が困難とされていた部位への注射も可能になります。

エコーガイド下治療の種類

エコーガイド下神経ブロック

神経ブロック注射では、超音波画像を利用して神経の位置や針先の深さを正確に把握し、薬剤の拡散状況をリアルタイムで確認します。これにより治療の安全性が高まり、確実な効果が期待できるようになります。

エコーガイド下筋膜リリース

近年の研究により、筋肉を覆う筋膜の癒着が痛みの一因であることが明らかになりました。特に筋膜が癒着し、厚くなると、押された時に痛みが周囲に広がることがあります。これらの癒着した部位をトリガーポイントと呼びます。
エコーガイド下筋膜リリースでは、これらのトリガーポイントに対し、局所麻酔薬やステロイド、生理食塩水を注入して筋膜の癒着をはがします。

エコーガイド下関節内注射

関節炎、変形性関節症、肩関節周囲炎など、関節の内部に原因がある痛みに対して、関節腔内に局所麻酔薬などを注射します。特に手指の小さな関節や癒着を起こしている肩関節などでは、正確な針先の位置が治療の成功に不可欠です。
エコーガイドを使用することで、針先の位置を正確に確認し、確実な治療効果を得ることが可能になります。